治療の痛みに
配慮した虫歯治療
虫歯治療
虫歯の治療において、早期発見は非常に重要です。初期の虫歯は痛みや不快感がほとんどないため、歯科医院に来院せず、状況を放置しがちです。しかし、症状が重くなると治療が複雑になり、痛みや治療期間、費用が増えるなどのリスクがあります。ぜひ定期的な検診を心がけて、できるだけストレスのない治療を実現しましょう。
当院の痛みの少ない虫歯治療
虫歯の治療に欠かせないのが麻酔です。「麻酔自体が痛い」とおっしゃり、虫歯の治療をためらう患者さんもいらっしゃいます。
当院の「痛みの少ない治療」は、麻酔注射の痛みを和らげる最大限の努力をしています。
1 針が刺さる痛みを表面麻酔で軽減
当院では針を刺す部位の粘膜にテープ式の表面麻酔「リドカインテープ」を2~3分貼ることで、注射針を刺すときの痛みを和らげます。
ほとんどの歯科では、ゲル状の塗り薬を使用していますが、唾液とともに薬が流れてしまい、十分な効果が得られない場合があります。「リドカインテープ」はコストがかかるため、歯科ではあまり使用されていません。
2極細針でゆっくり麻酔薬を注入
当院では、0.28mmという極細サイズの注射針を使用して、針刺入時、及び麻酔注入時の痛みの軽減に取り組んでいます。
3注入速度に配慮しながら投入
自動麻酔の一定速度での注入も痛みを抑えられますが、一人ひとりごとに痛みの感じる度合いが異なるため、機械自体の速度が速いと痛みを感じる場合があります。
そこで、当院では手動ではありますが、細かな調整の効くように、針を半分くらいだけ刺して少しずつ注入していくことで、痛みの少ない麻酔を行っています。
虫歯のできる原因とは
虫歯の大きな原因となるのは、歯に付着した細菌の塊である歯垢(プラーク)です。歯垢の中にはミュータンス菌などが潜んでおり、糖分を分解して作る酸が、歯を徐々に溶かしていきます。これが基本的な虫歯の発症メカニズムです。初期段階であれば、ブラッシングなどを徹底することで歯質を元の状態に戻す効果が期待できます。
しかし歯垢が長期間付着していたり、歯石を形成したり、歯の奥深くまで細菌が進行してしまったりすると、歯に穴があきます。このような状態になると、削らずに治療をするのは困難です。初期の段階で虫歯に対応するため、ぜひ丁寧な歯磨きや定期的なクリーニングを欠かさないようにしましょう。
- 細菌
- 歯質
- 糖分
- 時間
虫歯の進行と治療法
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C0初期の虫歯
COは歯に穴はあいておらず、表層が溶け始めた状態です。「脱灰」とも呼ばれています。まだ歯に穴は開いていない初期虫歯の状態です。適切な歯磨きをすれば、元の健康な状態に戻すことができます。
COの治療法
メンテナンスで定期的にチェックするのが望ましいです。
フッ素塗布や糸ようじをお使いいただくことも非常に効果的です。 -
C1エナメル質の虫歯
歯の表面のエナメル質に穴が開いた状態がC1です。まだ痛みはありませんが、放置すると進行してしまうので、削って詰める治療が必要です。
まだ削る部分は最小限で済み、麻酔をしなくとも治療中に痛むことはありません。C1の治療法
フッ素塗って経過観察を行います。
進行状況の診断のためにも定期的な来院をおすすめしています。 -
C2象牙質の虫歯
象牙質にまで細菌が感染している状態です。歯に黒い筋が見られ、熱いものや冷たいものに触れると沁みるようになります。虫歯菌がエナメル質の下にある象牙質(エナメル質の下で、削ると痛いところ)にまで達した状態です。神経までは達していませんので、それほど強い痛みは感じませんが、治療時に麻酔が必要なことがあります。ときどき甘いものなどが染みることもあります。
C2の治療法
虫歯部分を削り取り、詰め物もしくは被せ物を用いた治療を行います。
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C3歯の神経付近の虫歯
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C4重度の虫歯
歯の上がすべて崩壊し、神経が死んでしまった状態です。痛みは少ないものの、虫歯菌が血管を通り、心臓病や腎臓病を引き起こすリスクもあります。
C4の治療法
虫歯部分を削り取り、詰め物もしくは被せ物を用いた治療を行います。その後、歯の機能を回復するため、インプラント、ブリッジ、入れ歯を入れていきます。
虫歯治療の症例
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神経をできる限り残す歯髄保存治療を
神経近くまで進行した虫歯でも、痛みを最小限に抑えながら神経を守る治療方法があります。それが、歯髄保存療法です。歯髄保存療法の要とも言えるのがマイクロスコープです。
マイクロスコープは肉眼では把握困難な部分までしっかりと拡大できるので、治療の成功率が向上します。
重症化した虫歯には根管治療を
虫歯の治療では歯を削り処置を行いますが、虫歯が神経や血管まで達してしまった場合は、歯根の内部を治療します。歯の根の治療である根管治療ではこの歯根内をきれいにする処置を行います。
しかし、根管の先端に膿がたまると根管治療を行っても症状が悪化してしまうケースがあります。当院では根管治療では完治できない場合でも歯根端切除術や再植を行い、できるだけ歯を残す治療を行っております。